アパレルのバイヤー・マネージャーの仕事

バイヤー・マネージャーになる道筋 その1

Aさんは、海外留学していた時期がありました。その際、友人に誘われた一軒の店での出来事で、それまで商社を目指していましたが、アパレル業界に就職する事を決めたそうです。しかし、服飾の専門学校に行った経験もなければ、知識もありませんでした。それでも、英語があれば何とかなると自分に言い聞かせ、思い切ってその店に雇って貰う様交渉したそうです。何ヶ月もの粘り強い交渉のお陰で、店のオーナーに雇って貰える事になりました。Aさんはまず、販売員として雇われました。最初は右往左往する日々。客に売った服を返品されたり、罵倒されたりする事もあったそうです。しかし、諦める事無く日々勉強し、接客の能力が認められて、バイヤー・アシスタントになる事が出来ました。上司について色々な店を回り、値段交渉のコツやトレンドの先読み術を覚えて行ったそうです。

店のオーナーが日本好きという事もあって、日本の商品も扱う事になりました。そこで、Aさんは日本での買い付けを任される事になりました。バイヤーとして、独り立ちする事となったのです。Aさんは、海外で売りたいというデザイナーやメーカーを見つけては交渉し、契約を取り付けていきました。店に意気揚々と帰ると、こんな値段では買えないとオーナーに叱られたり、自分の買い付けた商品が誰の手にも取って貰えなかったりした事も数え切れないと言います。そうした辛い日々の中から、先見の明や相手を立てつつ自分に有利に持っていく術などを学んでいきました。そして、消費者が手にとって納得する値段にしなければ、どんな良い服でも売れないという事に気付いたそうです。そうして得たスキルで、Aさんは、バイヤー・マネージャーとして、総合的な仕事を任される様になりました。